Story
あらすじ
東京の会社に勤務する洋子は仕事で多忙な毎日を過ごす傍ら、定期的に実家へ帰省をし、父・忠勝とともに認知症の母・千恵子のケアをしている。千恵子の症状は近頃進行が早く、洋子が数年前に離婚したことさえ忘れ、帰省の度に元夫と娘について聞くのであった。
ある日、洋子は取引先の担当者から、「レンタル家族」というサービスを紹介され、体験レンタルを強く勧められる。耳馴染みのないサービスに戸惑ってはいたが、断りきれない洋子はレンタル夫を家事代行として自宅に呼ぶ。派遣されたレンタル夫の松下豪と馬が合った洋子は、松下に千恵子のことを相談。すると松下は、自分を夫、知り合いの子役・安田朱里を娘として、家族を演じることを提案する…。
日々進行していく千恵子の認知症、不器用ながら千恵子を支えようと奮闘する忠勝、複雑な事情を抱えながらレンタル家族を担う松下と朱里。洋子は、自分を取り巻く“家族たち”と月日を重ね、新たな幸せのかたちに触れていく。
Comment
本当の意味での孤独なんてものは、もはや存在しないのではないかと思います。孤独なんて存在しないのに皆が一人になることを過度に恐れ、手当たり次第につながり合っている。そうして沢山の人と接続できるようになった結果、ひとつひとつのつながりが希薄になってしまったように感じます。そんな今だからこそ家族という共同体を通して孤独と向き合ってそれを肯定したいと思い、主題歌『homes』の詩を書きました。
—— 不眠旅行 ototaro